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半世紀を終え、新たな時代を築くために 読売新聞北海道支社長 早川 正氏

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半世紀を終え、新たな時代を築くために 読売新聞北海道支社長 早川 正氏

2010/01/15

  読売新聞は、昨年北海道で発刊して50年という節目の年を迎えた。地域に根ざした紙面づくり、そして全国紙としての果たすべき役割を再確認しながら50周年の各種事業を展開した。半世紀の歩みを振り返るとともに、新たな50年に向けた決意を読売新聞東京本社執行役員・北海道支社長の早川正氏に話を聞いた。

地域発全国紙の役割
 昭和34年に北海道に進出し創生川沿いにあった大谷会館に支社を設けました。北海道は国土の22%を占める広大な地域です。そのため札幌だけでなく各拠点都市のニーズに応えようと、多様なメニューを備えたきめ細かい紙面作りを行ってきました。その新聞をYC(販売店)の皆さんの努力で、どんなに遠く離れた家であっても、真冬の大雪でも確実に届けるという苦労があって、今日の部数に繋がっています。読売新聞は日本全国に販売網がありますが、発行元である支社とYCの同志愛、連帯感がどこの地域よりも強い、大切なパートナーして根づいています。
 
 読売新聞は全国でみると1千万部を超える部数を有していますが、北海道では道新に次ぐ第二位の地位にいます。私たちは地域情報の充実はもちろんのこと、広く日本全体やアジア、世界を見据える全国紙ならではの視点に立って、北海道の方々に情報を伝えていくことが大切だと考えています。特に北海道は経済が長きにわたって疲弊していますが、こういう厳しい時代だからこそローカルとグローバルのバランスを考えた“グローカル読売”をPRしていきたいと思っています。一つの例としてロイズのチョコレートの紹介記事が夕刊の全国版に載ったことがあります。ロイズは道外でも有名で、ネット販売もしていますが、新聞に出たことで道外から多くの問い合わせがきたそうです。「これまでと違う客層を開拓できた」とロイズさん自身も驚いていました。北海道には全国に誇る素材や商品がたくさんあります。北海道が活路を見いだし、力をつけるお手伝い役として、首都圏に発信力がある読売新聞の良さを生かした活動をすることが、北海道発全国紙の使命ではないかと改めて思いました。
 
50周年各種事業について
 50周年の記念事業として会員制の経済セミナー「読売ビジネス・フォーラム」を設立しました。昨年が2年目でしたが不景気の中、359名もの方に入会いただいています。講師陣も読売の人脈を生かし、経団連の御手洗会長をはじめ伊藤忠の丹羽会長、京セラの稲盛名誉会長と錚々たる方々にお越しいただきました。このフォーラムでは単に講演を聞くだけでなく、講師の方を交え会員同士の交流を図るなど行動するフォーラムをめざしています。さらにそれを読売新聞の紙面で紹介し、各界への政策提言につなげることで相乗効果が生まれるのではないかと思っています。これ以外にも「がんばれ夕張応援キャンペーン」や「読響コンサート」さらには札幌ドームで1千人を超える「巨人軍少年野球教室」など文化事業からスポーツ事業まで様々なアクションを起こしています。厳しい経済環境の中、読売新聞と地域社会・地域経済が連携を密にすることで、北海道の未来に向けた打開策の足掛かり、一助になればと願っています。

 未来に向けて果たすべき役割
 北海道に着任してつくづく感じることは、スケールの大きさであり広さです。そして、札幌をはじめそれぞれのまちに特色があって、住めば住むほど奥が深く好奇心が湧いてきます。日本の食料自給率が40%に落ちている中、北海道は200%を超える一大農業地であり無限の可能性を秘めています。でも、残念なことに売り方は決してうまいとは言えないのではないでしょうか?今こそボーイズ・ビー・アンビシャスの志で北海道の殻を破るチャレンジ精神が求められていると思います。そのために、私たち全国紙が道内の商品や人物の魅力を日本列島の津々浦々に伝える務めを一層強化しなければならないと思っています。 


 若い人たちの活字離れは日本社会全体の深刻な問題です。文字を読まないことで学力や思考力が後退し、国際社会における競争力も落ちてきている。これは統計的にも明らかです。今までは「新聞を読んでください」とお願いしたが、これからは「新聞くらい読まないと大変なことになりますよ」と言わなければならない時代になってきています。フランスをはじめ欧米では、国が文化政策として新聞を読むことに対する積極的な応援を行っています。新聞を読むという習慣は、文字を媒介にしてあらゆる文化に触れる水先案内人の役目を果たしています。それがなくなると国の知的水準が下がり、ものをじっくり考える人間が減っていきます。読売新聞は、これまで様々なキャンペーンに取り組んできましたが、北海道・発刊51年目の今年、地域貢献・地域活性化を図るため大々的な教育キャンペーンを展開したいと考えています。

  私たちが若い頃は、日本は貧しいけれど、どんどん良くなっていく実感と目標がありました。今の日本は閉塞感に包まれ、先行き不透明で若い人たちには大変な時代だと思います。でも、私は希望を持っています。こうした逆境の中でこそ新しい人材が生まれるものなのです。立ち止まって下を向くのではなく、前向きに一歩踏み出す、失敗を恐れない心。長く険しい坂を駆け上がり、坂の上の雲をつかむために様々工夫し、我慢し、力を出し合って勝利を掴むという気概溢れる若者が現れる。いつの時代もそうであったということを信じて疑わないからです。


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