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農業は奥が深い、だからやりがいがある 長沼町吉田農園 吉田真由美さん

読売センター新さっぽろ

 

近野
 
 

 
 

鈴木

 



 

農業は奥が深い、だからやりがいがある 長沼町吉田農園 吉田真由美さん

2011/07/15

   道内有数の米どころとして、緑豊かな田園風景が広がる長沼町。専業兼業農家が1000戸を超す農業が盛んなまちでキャンプやスポーツなどレジャーも楽しめるまちでもある。その長沼町にクラブエッセンスが企画する産直「うまE・直」でジャガイモの提供や秋の収穫祭でお世話になっている吉田農園さんがある。減農薬栽培やエコファーマー栽培など安心・安全な農産物を作り続けている吉田農園さんの次女、吉田真由美さんに話を聞いた。

安心・安全なものを提供する

   父が農業を初めて75年が経ちます。55年間農業を続けている両親の勧めもあり7年前に販売員の仕事を辞め家業を手伝うことにしました。両親がやり始めた当時は、馬や耕耘機を使って畑を耕すなど肉体的にもかなりキツイ作業でした。でも時代とともに農業も機械化が進み40年前からトラクターが主流となって仕事の効率も上がり、身体の負担も軽くなりました。それでも苗作りから収穫まで決して機械ではできない、人の手でする仕事は山ほどあります。その分手間もかかりますが丹精込めて作り上げる農作物はやりがいのある仕事です。
 
 うちの農産物のメインはジャガイモとブロッコリーです。消費者が安心・安全に食べられるように減農薬栽培や化学肥料を削減したエコファーマー栽培をしています。土づくりにもこだわり、ブロッコリーやとうもろこしなど毎年10万本栽培し、収穫後は緑肥として畑に戻し、肥えた土を作っています。よく雨の日は休日だと思われがちですが、決してそんなことはありません。とくにブロッコリーは雨が降るとどんどん成長します。収穫時期になると毎日収穫できる物から採らないと売り物にならないので雨の日や台風の中でも作業をします。消費者の皆様においしく食べてもらうために日々頑張っています。この気持ちだけは一生涯変わることはありません。



現状の課題

 長沼町は都市部と近郊の立地条件を生かしグリーンツーリズムという特区の認定を受けています。これは地元をはじめ道内外の中高生たちが農家を訪れ、実際に農業を体験したり、農家に宿泊したりします。うちも2年目から受け入れを始めました。生徒たちには食の大切さを学んでもらい、スーパーに野菜が当たり前のように並んでいるのではなく誰がどこでどのように作っているかどんな苦労をして作っているかなど理解してもらう。そして農業とふれあい、農業に興味を持ってもらうことが私たち農家の役目でもあります。ただ今は、本業の忙しい時期と重なることが多く、年に3~4回ほどしか受け入れていません。もう少しゆとりができたらもっと受け入れていきたいと思っています。

 環太平洋経済協定(TPP)が、現在ストップしていますが、今後参加が決まれば日本の農家は安い外国商品に押され、高い日本商品は売れなくなります。そうなると農家を辞める方があちこちで出てきます。それに対抗するには1品種集中型で機械で出来る農産物を作ってコストを削減する大型化にするしかありません。それと今の日本のスーパーのほとんどがA級品しか置いていないのも気になります。ちょっと形が悪い物や傷物は規格外として弾かれます。規格外も一緒に売ってくれると全体の価格が下がって消費者も買いやすくなり生産者もコストが下がって良いのです。形が悪かったり、傷があっても味は変わりません。でも規格外品は取引されないので直売などで安く売るしかないのです。もっと規格外を他企業と連携して料理や加工品などに使用してもらい無駄なく消費してもらうことやこれから農家が生き残りをかけていくにはあらゆるアイディアを出していくことが必要とされる時代です。

 また、全国の農家では後継者不足が深刻化しています。長沼も年々減少しているのが現状です。長沼町全体で取り組んでいるグリーンツーリズムや都会から田舎に移住して農業をする新規就農者の確保など農業を補完する体制の整備や育成が大きな課題となっています。


自分スタイルの農家を目指す

 15ヘクタールの土地に40種類の野菜を栽培し、作り方や育て方まで全く異なるものを両親は体で覚えている。私は畑に植えるタイミングや肥料の違いなどわからない事ばかりです。その姿を見て心から尊敬しています。今はまだ両親の手伝いに過ぎません。やがて家業を継ぎ、自分の農業スタイルを生み出していきたいです。有機栽培や新品種の栽培、体験型農家や直売所にも力を入れていきたい。8月の土日には、数量限定ですがミニトマトの収穫体験も計画中です。そして、今年も産直ジャガイモの販売や秋の収穫祭にも参加します。昨年は少ししか出せなかった味噌も収穫祭用に母が頑張って仕込みました。今から楽しみにしています。長沼町にお越しの際はぜひお立ち寄りください。



吉田農園 夕張郡長沼町東5線北13番地
TEL0123-89-2314

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