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世界遺産の地で日本一のサケでまちおこし 斜里町水産林務課 水産係長 森 高志

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世界遺産の地で日本一のサケでまちおこし 斜里町水産林務課 水産係長 森 高志

2017/11/19

 知床。世界最南端で流氷が訪れる恵まれた豊かな海を持つこの地は、2005年7月に世界自然遺産に登録。しかし、地球温暖化や海外の漁業協定の枠組み変化などにより漁獲量は年々減少傾向にある。昨年、優れた地域振興活動を表彰する「北海道マリンビジョン21コンテスト」において、会長賞を受賞した取り組みを斜里町役場森高志係長に話を聞いた。
 
 2016年の年間漁獲額は106億円。斜里町の漁業は、同じく100億円を超える生産額の農業とともに重要な基幹産業の一つです。斜里町は、同じ町内に斜里とウトロの2つの漁業協同組合を持つ全国でも屈指の水産資源を抱えている街であります。中でも、定置網漁によるサケは14年連続で市町村別のサケ漁獲量日本一を誇っています。トキシラズや斜里産「大銀鱗」ウトロ産「特銀」などは知床ブランドとして市場で高い評価を受けています。ほかに、キンキ・ホッケ・カレイ・毛ガニ・ウニ・貝類など豊富な魚種が水揚げされ、豊かで恵まれた地域であります。その一方で、昨年は一万トン以上の漁獲高の減少があり、これまでの天然資源に依存する「獲る漁業」から、持続可能な安定した産業にするために「つくり育てる漁業」へ大きく転換を迎える時代になってきました。

マリンビジョン21会長賞

 道内の水産業を主体とする街は同じような悩みを抱えていました。日本を代表する一大水産食料供給拠点である道内は、将来にわたって資源を守り育て供給する重要な役割があります。そこで北海道開発局が募集を行い、道内の29地域で北海道マリンビジョン21の活動がスタートしました。この取り組みは、水産業と漁村振興にかかわる全ての人々の叡智を結集して、夢と希望、活気に満ちた街を目指すことにあります。取り組みから10年経過した4年前に計画の見直しが行われました。それまでは、開発局が主体となって取り組んでいましたが、地域のことは地域で行うべきという考え方に変わってきたのです。当初からかかわっていた役場、漁業協同組合、開発局に加え、観光協会や民間の方々も一緒になって取り組んでいくことにしました。新しいメンバーで、何度も顔を突き合わせながら議論を重ねました。その中で出てきた意見は、見た目の良さや実現不可能な高望みをせずに、自分たちが実際に出来ることからやろうという意見に大勢がしめたのです。

 基幹産業である漁業と世界遺産を有する街としての観光業。相互に良い関係を作り、高めあっていくことが地域発展に不可欠だと考えました。知床は沿岸3㎞の海も世界遺産に認定されています。その間に端から端まで2kmにもなる大きな網を沿岸に固定して漁獲する「定置網漁」が行われています。正真正銘、世界自然遺産で行なわれる人の営みを直に感じてもらえる、ということになります。知床岬近くまでの沿岸一帯で行われる実際の漁期間は9〜11月。秋の浜はとても活気づきます。
 
 具体的には、秋鮭の網おこし見学と荷捌き、婦人部食堂による食事の提供を行うことにしました。特に網おこしについては、早朝5時に出港して実際に漁をしている近くまで観光船を寄せて見学する、という内容なので難しい問題がありました。定置網に絡まらないような航路を選ぶ、漁のじゃまにならない距離を保つなど何度も話し合いお互い理解し、協力体制を築くことが何よりも重要でした。トラブルが起きた時の連絡網を整備し、約1年半かけてじっくりとコミュニケーションをとって、一昨年やっと実現にこぎつけました。初年度は関係者のみで行い、昨年は観光協会が募集窓口となって町内の関心のある方を募りました。今年は、初めてWEBを使ってホームページで集客したのですが、なかなかうまくいかない。最終的に道の駅にある観光案内所で一般募集したところ、普段体験できないことが可能になるということで定員の15名があっという間に集まりました。まだまだ問題点は一杯あります。早朝に観光船を運航させる労務的なこと、観光客の集客や随行人数、金額に関すること、漁に迷惑がかからない水上の距離、何よりも一番獲れる10月は時化が多く欠航の可能性が高い。逆にこれまで3回行ったことで、いろいろなアイディアも出てきています。祭り的なイベントで年何回か決めて行ったらどうか、港で陸揚げ作業を見学する。鮭の選別を上から見ると本当に迫力あるシーンになり、かつほぼ毎日作業をしているためリスクがない。川でサケ・マスの産卵行動を見る。船・川・港を一連の流れにしてネイチャーガイドや元漁師の人にその道のプロの説明を聞くなど具体的な意見が活発に飛び交っています。

知床サケ祭り

 人口減少は、他の自治体と同じ悩みを抱えています。でも私たちの街には豊かな海がある。そして日本一のサケがいる。個人的な夢ですが、厚岸のカキ・鵡川のししゃも・苫小牧のホッキ祭りみたいに、斜里は「サケ祭り」。毎年秋決まった時期に大々的なイベントとして実施してみたい。そのイベントの一環として、サケを題材にしたいろんな見学をからませるようにする。そうすることで、その時期に合わせて「斜里に行こう」という機運が高まるのではないかと思っています。
 資源や食、環境と観光を共生しながら、小さな活動を一つひとつ行い、やがてそれが実を結び、魅力ある街斜里であり続けることが私たちの願いです。



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